派遣切りに遭った男性

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派遣切り・雇い止めとは?予防策と被害に遭ってからやるべきこと5選

派遣スタッフは、契約期間途中の「派遣切り」、期間満了日に突然の「雇い止め」によって、突然職を失うリスクがあります。

まず大切なことは、「派遣切り」「雇い止め」の正しい理解と、未然に防ぐための予防策を講じることですが、現実には100%防ぎきることはできません。
そこで、派遣切りに遭ってしまってからやるべきことの手順もまとめました。

派遣切りとは?雇い止めとの違い

派遣切りとは、契約期間の途中でクビを宣告されることです。

派遣切りのワードが生まれたのは、2008年のリーマンショックによる世界的不況が原因で、多くの非正規労働者(※派遣を含む)が解雇されたときです。
大量の解雇者を出した原因としては、2004年に製造業務の派遣が解禁されたことにより、多くの非正規雇用者が増えたことが挙げられます。

一方、雇い止めとは、半年~1年単位の長期案件のお仕事だったにも関わらず、期間満了のタイミングで契約終了とする行為です。
派遣は、通常3ヵ月スパンで雇用契約の更新を繰り返しながら働きますが、雇い止めは契約更新をしないことで事実上の解雇をするわけですね。

  • 派遣切り…雇用契約期間中に、期間満了日を待たずに解雇すること
  • 雇い止め…期間満了日に契約更新をしない行為。

派遣切りや雇い止めとなるケースは、「派遣先企業」と「派遣会社」の契約解消、または、派遣会社と派遣スタッフの雇用契約解消(解雇)の2パターンがあります。
これらの行為に違法性があるかどうかは、「3回以上の契約更新」「一年以上の有期雇用契約」「解雇の30日前に通達されたかどうか」など、様々な要件で決まります。

メモ

しかし、雇い止めの場合はとくに、期間満了時に契約終了としているため、不当な解雇を訴えるのは非常に困難な一面があります。

派遣切り・雇い止めされる理由・原因

派遣切り・雇い止めをされる原因は、主に以下の2つがあります。

  1. 派遣先の業績低下または派遣スタッフの問題
  2. 直接雇用をさせないため

派遣先の業績低下・派遣スタッフの問題

派遣切り・雇い止めが起こる原因・理由は以下が考えられます。

  • 派遣先企業の業績低下、または倒産
  • 派遣スタッフの勤務態度や素行が悪い、スキル不足等

クライアントでもある派遣先企業の業績低下・経営難となれば、派遣会社の収益も断たれるため、雇用の継続は困難となります。

一方、派遣スタッフの態度や働きぶりに問題がある場合や、スキル不足により業務ができない場合には、派遣切りや雇い止めに違法性は問われません。

派遣元または派遣先が直接雇用責任から逃れるため

派遣の3年ルールとは、同じ派遣先で3年間雇用し続けた派遣スタッフを、派遣先または派遣元会社が直接雇用をして受け入れる制度です。

ただし、以下のケースは例外として、3年ルールは適用されません。

  • 派遣元事業主に無期雇用される派遣労働者を派遣する場合
  • 60 歳以上の派遣労働者を派遣する場合
  • 終期が明確な有期プロジェクト業務に派遣労働者を派遣する場合
  • 日数限定業務(1か月の勤務日数が通常の労働者の半分以下かつ 10 日以下であるもの)に派遣労働者を派遣する場合
  • 産前産後休業、育児休業、介護休業等を取得する労働者の業務に派遣労働者を派遣する場合

参考資料:
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000098917.pdf

5年ルールに関しては、一度以上契約更新をしており、次回の契約更新で通算5年を超える勤務が確定した時点で、雇用主(派遣元会社)と無期雇用契約を結べる制度です。
派遣を含む、非正規労働者すべてが対象となります。

派遣の3年ルール、そして5年ルールどちらも、有期雇用から無期雇用への転換が義務付けられている制度です。
雇用主である派遣元、派遣先企業は、無期雇用によって圧迫される人件費コストを抑えるため、「業務の出来が悪い」「でっち上げの責任を追及する」などといった理由で、退職に追い込む違法行為が実際に行われています。

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自分の経験から言わせてもらえば、法的な解釈はどうあれ、派遣先が絶対的な権力を握ってるのが現状ですね。

派遣切りに遭わないための予防策3選

派遣切り・雇い止めに遭わないためにどんな予防策があるのか?自分の経験も踏まえてリストアップしました。

  • 大手の優良派遣会社を利用する
  • 雇用契約前に業務内容を細かく確認・理解しておく
  • (最初から)正社員を目指す

まず、大手の派遣会社を利用することがもっとも大切です。
求人紹介のノウハウを蓄積している大手を利用することで、未然にトラブルを防ぐことができます。

次に、雇用契約前に、「本当に、自分にやれる仕事だろうか?」と何度も自問自答して、自信のあるお仕事だけ引き受けるようにしましょう。
いざ入ってみたら「予想と違った」「スキルが足りない」となっては、派遣切りの確率はアップしてしまいます。

最後に、「それができたら苦労しない」と声が聞こえてきそうですが…最初から正社員契約をしてしまえば、一番良いですね。
「いつか正社員になれる」などと甘い言葉をかけて、非正規のまま働かせる事例も実際に何度も聞いたことがあるので、派遣で働きつつ、転職エージェントサービスも利用しておきたいところです。

【派遣切り・雇い止めの実態】派遣スタッフ50名にアンケート調査をしました

「派遣切りや雇い止めされたスタッフは、派遣元・派遣先からどのような扱いを受けているのか?」
そんな疑問を解消すべく、当サイトで以下の条件で調査を行いました。

  • 調査に利用した機関:クラウドワークス
  • 調査対象人数:元派遣スタッフ50名(※現役含)
  • 設問全6問: 選択式1問.記述式3問

「派遣切り」「雇い止め」どちらの方法で解雇されたかをお聞かせください

驚くことに、契約期間途中で「派遣切り」された方が22名、「雇い止め」が29名と、それほど差がない結果となりました。

派遣切りされた方に質問です。どのような経緯で解雇されたかをお聞かせください

業績悪化により解雇された 5
業務についていけなかったから 3
理由もなく切られた 3
派遣元から突然業務終了を言い渡された 2
派遣先と契約する派遣会社ごと変わって解雇された 2
急に業種を変えられて退職に追い込まれた 1
契約満了前に仕事が終わったからと解雇された 1
正社員を雇用したので仕事が無くなったと解雇された 1
3人派遣を雇ってから「やっぱり1人でいい」と切られた 1
部署の閉鎖を理由に解雇された 1
派遣先社員が育休から復帰したことを理由に解雇された 1
仕事の責任を取らされて解雇された 1
派遣先が合併吸収されたため 1
部署異動の指示を断ったら別の派遣スタッフと交代させられた 1
盗難事件が相次ぎ、犯人扱いされて解雇 1

「業績悪化による解雇」の5名を含めて、様々な理由により仕事がなくなったことを理由に派遣切りを実行しているケースが多いことが分かりました。

雇い止めをされた方に質問です。どのような経緯で契約終了となったかをお聞かせください

業績悪化(縮小)のため 9
理由も分からず、契約更新されなかった 7
通算5年以上の実績があったが、無期雇用の転換をさせてくれなかった 3
期間満了でいったん退職後、再雇用する約束だったが、仕事がないことを理由にそのまま退職となった 1
上司と揉めたため 1
派遣先企業から派遣料金が支払われなかったため 1
妊娠が発覚したため 1
契約社員として直接雇用する方針になったため、自分の意思で退職 1
派遣の3年ルールに該当したが、無期雇用の転換をさせてくれなかった 1
スキル不足 1
交通事故により1か月入院したため 1
別の業者へ業務委託することになったため 1

業績悪化(縮小)による雇い止めが「9名」ともっとも多く、一方で雇い止めの理由を詳しく聞かされないまま解雇された方が「7名」もいるのは驚きですね。

「派遣切り」または「雇い止め」に遭わないために、どんな予防策があるかお聞かせください

(※複数回答可)

大手派遣会社で働く 12
直接雇用で働く 10
正社員で働く 9
スキルアップする 4
業績の悪い会社は避ける 3
労働組合に加入する 3
割り切って別の会社で働く 3
コミュニケーションを大切にする 2
派遣元・派遣先双方から事前に将来性について聞いておく 2
無期雇用の常用型派遣制度で働く 1
派遣から正社員を目指す 1
紹介予定派遣で働く 1
期間工で働く 1
国に法整備を訴える 1
違法を証明するための証拠を取っておく 1
ブラックな派遣先と気づいたら、すぐに仕事探しを始める 1
派遣会社に結婚・妊娠の経験がある女性が在籍しているか確認する 1
休まず真面目に働く 1
第三者に仕事探しの相談をする 1

まず、大手派遣会社で働く」が12名ともっとも多い結果に驚きました。
仕事を失う経験をすると、派遣の働き方そのものに嫌悪感を抱く方が多いのではと予想していました。

「直接雇用で働く」が10名、「正社員で働く」が9名いらっしゃいますが、前者は正社員志望ではないけど、直接雇用されることへの安定感を期待していることが伺えますね。
この2つの回答は、意図が若干違うように思えます。

派遣切りにあってからやるべきこと

残念ながら、派遣切りや雇い止めに遭われてしまったら、何をやるべきか?
時系列で順番にまとめたので、ご確認ください。

  1. 自己否定せず、メンタルをやられないように
  2. 派遣切りの場合、残り契約日数分を休業手当申請する
  3. 有給残日数がある場合、派遣元に雇用を継続してもらえば消化可能
  4. 派遣先の紹介がなさそうなら、他の派遣会社へ登録する
  5. 失業手当の申請がある方は、退職理由を必ず「会社都合」にしてもらう

自己否定せず、メンタルをやられないように

私もそうでしたが、派遣切りの原因が「スキル不足」だったりすると、「自分は必要とされない人間なんだ…」などとマイナス方向に捉えてしまいがちです。

しかし、派遣切りや雇い止めの責任は個人にはなく、派遣元会社や派遣先の配慮や力量が足りなかったからです。
こうなった原因や理由を考えるのも分かりますが、自分を低く評価してしまうことだけは止めてください。

残り契約日数分を休業手当申請する

派遣切りによって、契約日数が残っている場合、給料の約6割がもらえる休業手当を派遣元会社へ申請して下さい。

第二十六条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。

引用:電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

有給残日数がある場合は消化させてもらう

私も実際に経験がありますが、有給が残った状態で雇用契約が終了しても、派遣元会社と再度雇用契約を結び、消化させることが可能です。

他の派遣会社へ登録する

派遣元会社は雇用主としての責任として、次の仕事を紹介する努力義務が課せられていますが、あくまで義務であって、仕事を紹介できなくても罰せられるわけではありません。

派遣を利用した方ならわかりますが、「本気で次を探してくれていない」派遣元がいるのも事実。
それであれば、割り切って他社へ登録をした方が賢明でしょう。

退職理由を必ず「会社都合」にしてもらう

6ヵ月以上雇用保険の加入期間があれば、退職後すぐに失業手当の申請・需給ができます。
ただし、派遣元から発行される離職票の退職理由を「会社都合」としてもらえないと、3ヵ月の待期期間ができてしまうので、気を付けてください。

給料や残業代の未払いがあったら

派遣切りや雇い止めによって給料や残業代の未払いがあったら、まず派遣元へ解雇理由証明書の請求をします。

有期雇用で働く派遣スタッフを解雇する場合、雇用契約書に則った正当な手順(解雇の30日前の通知など)・理由が必要です。
「派遣元」「派遣先」どちらの原因による解雇なのかを明確にするために、必要となるのが解雇理由証明書です。

派遣切りや雇い止めに伴い、未払いの給料や残業代がある場合、給料日から2年間は未払い請求ができます。
誠実な対応をしてもらえなかった場合、以下の無料相談所を利用するのがオススメです。

メモ

派遣切りとはまったく違う話題ですが、私は以前、道路拡張工事に伴うアパート退去勧告を受けたときに、まずは無料の電話相談を活用しました。

何も分からないままいきなり弁護士へ話すよりも、話を聞いてもらい、アドバイスを受けることで、冷静になれますし、これからやるべきことが明確になるので、おすすめです。

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