派遣の契約更新を断るとき、派遣元の営業担当者や派遣先の方々の顔が頭をよぎりますよね。
自分の都合で契約更新を断っていいのだろうか?気まずい空気にならないだろうか?などと悩む方は多いです。
いくらルール上問題ないとはいえ、契約更新しない旨を伝えるタイミングが遅かったり、メールで一方的に伝えたりといった不義理なやり方をしては、お互いに良くありません。
派遣契約更新を断るときに大切なことは、派遣元会社からの評価を落とさずに派遣先から去ることです。
本記事では、契約更新のベストな断り方を5つと、おすすめしない断り方も同時に解説します。
当サイトおすすめ派遣会社
契約更新を断るタイミングは満了日の一ヵ月前がベスト
派遣スタッフは、長期で働く場合、2~3ヵ月スパンで契約満了日を迎えます。
基本的には、契約満了日の一ヵ月前くらいになったら、派遣元から引き続き契約更新をするかどうかの意思確認が行われます。
ですので、契約更新を断るベストなタイミングは、満了日の一ヵ月前が良いでしょう。
タイミング的に無理なら、満了日の2週間前までには伝えておきたいですね。
注意ポイント
派遣元の就業規則に申し入れ時期が記載されている場合がありますので、事前に確認しておくことをオススメします。
初回の契約は1ヵ月の更新となっているため、どうしても更新するかしないかの意思決定をするには1ヵ月を切ってしまいますよね。
そのため、「もう次の更新はしない」と決めているなら、一日でも早く派遣会社の担当の営業さんに「次回の契約更新はしません」と伝えましょう。
初回の契約更新で断るのは非常識?
初回契約だから断りづらいと感じるのは派遣スタッフ側の意見であって、雇用する側の都合としては、お仕事が続かないなら早めに結論を出してもらった方が良い場合もあります。
突然、音信不通になったり、遅刻や早退を繰り返してクビになるなどのケースを除けば、初回契約でお断りするのはとくに問題はありません。
今すぐ辞めたい場合は、最初に派遣会社に申し出ることが重要です。
派遣社員が雇用契約を結んでいるのはあくまで派遣会社であって、派遣先ではないからです。
派遣先を止めるには、派遣元との雇用契約を解消する必要があります。
注意ポイント
期間契約の途中で契約解除する場合は、民法の規定により原則として「やむを得ない事由」があるときに限られます。
さらに、その事由が一方の過失によるときは、相手方に対して損害賠償責任が生じることがあるため、注意が必要です。
ただ、労働契約法では、使用者のみについて同内容を規定していますので、これを根拠に労働者においては民法の規定によらず、やむを得ない事由がなくとも期間の定めのない場合と同様に契約解除できるとも解釈できます。
いずれにしても、このような法律があることも考えて派遣元とよく話し合い、理解してもらうことが重要です。
ホンネと建て前を上手に!契約更新をうまく断る理由5選(例文つき)
これまで、契約更新を断ることは問題ないと説明してきました。
しかし、断る理由が、第三者から見て整合性があり、納得のいくものでなければいけません。
ここからは、派遣歴5年の私がおすすめしたい契約更新の断り方を5つ解説します。
本格的に転職活動をスタートしたい
「年収アップを目指して、転職先を検討してみたくなりました」
「実家の家業を継ぐことになり、決断いたしました」
「以前からやりたいお仕事(または業種・業界等)に就きたいので、今回で退職とさせてください」
管理人コメント
次のステージへのキャリアアップであることを伝えるのは、もっとも良い理由ですね。
派遣会社から見ても、「この人になら、また求人を紹介したい」と思ってもらえる期待が持てます。
オススメ度
一身上の都合により…
「突然で申し訳ございません。今回、一身上の都合により、契約更新せずに退職させてください」
管理人コメント
「一身上の都合」というのは、退職理由が会社側に原因がなく、個人の都合によるもの。
最近では、個人情報保護の観点から、派遣会社側もこう言われては深く突っ込みづらいところはあるんですね。
オススメ度
○○の資格取得に向けて、勉強するための時間をとりたい
「今回、経理事務員を目指すために、日商簿記2級にチャレンジすることになりました。勉強時間を確保したいので、今回は退職させてください」
「将来への投資の一環として、語学留学に行くことになりました」
管理人コメント
資格取得や留学による退職なので、前向きな印象を残したまま去ることができますね。
オススメ度
仕事についていけなかった
「派遣先に入って、自分なりに周りに質問したり、空いた時間でも勉強を頑張ったのですが、どうしても職場のお荷物状態になってしまっているので、今回は終了とさせてください」
管理人コメント
「仕事ができないから」を理由にするのは、裏を返せば「私は派遣先で労働力を提供できませんでした」と伝えているのと一緒なので、派遣会社からの評価としては、下がるリスクはあります。
しかし、「これだけ一生けん命やったんです!」とアピール材料があるのであれば、悪い印象を与えることはないでしょう。
オススメ度
職場の人間関係に問題がある
「職場の〇〇さんという方が、悪い方ではないんですが、私にだけ会議の時間を伝えなかったり、あからさまに目を合わせないなど、イジメにあっています」
オススメ度
管理人コメント
派遣先に問題があるケースは、実際にありますよね。
もちろん、正直に伝えて退職するのは問題ありませんが、派遣先の悪口を言ってるような印象を与えないよう、気を付けたいですね。
★追記
そもそも、派遣を含めた雇用関係で、契約更新時での退職の場合は、退職理由を企業に伝える義務は労働者にはありません。
大手の教育が行き届いた従業員であれば、その辺の理解もあるので、ハッキリ意思表示をしてしまえば、しつこく引き止められることにはなりません。
ここまで挙げた、契約更新の断る理由5選のまとめは、以下の通りです。
おすすめできない契約更新の断る理由
以下に挙げた6つの断る理由は、それが真実であればもちろん問題はありません。
しかし、円満退職を目的に、以下のウソをつくのは避けてください。
- (夫の転勤などで)引越しするため
- 派遣会社の対応が悪いから
- 親の介護のため
- 結婚or出産のため
- 体調不良のため
- 家庭を大切にしたくなったため
繰り返しますが、契約更新を断るのはOKでも、ウソをついていたり身勝手とも思える理由だと、その後派遣会社からお仕事の紹介をしてもらいにくくなってしまいます。
契約更新を断る順番は派遣元会社から
契約更新の断りを入れる相手は、派遣「先」ではなく、雇用主である派遣「元」会社です。
派遣元よりも派遣先に情報が伝わってしまうと、派遣先には辞めたあなたの分の補填をしなければいけない事情があるため、他の派遣会社へ人材をオーダーしてしまうリスクがあります。
派遣元としては、派遣先が他社に乗り換えるのは死活問題ですから、無用なトラブルを起こさないよう気を付けてください。
ただし、今までお世話になってきた派遣先には自分の口から伝えたい方もいると思います。
派遣元へその旨を相談した後なら、自分から派遣先へ契約更新をしないことを伝えても問題はないでしょう。
また、派遣契約途中で退職の相談がしたい場合も、同様の手順となります。
契約更新を断るときは電話?メール?
もし、派遣元担当営業マンが定期的に派遣先に訪問してくれるなどで、会う機会があるのであれば、直接伝えるのがベストです。
しかし、現実には派遣営業マンとはなかなか会えないので、電話をかけて伝えましょう。
出なければ留守電に残しておけばOKです。
派遣営業マンが忙しく折り返しの連絡がこない場合は、メールを入れておきましょう。
大切なことは、こちらから連絡したことを証拠として残しておくこと。
後になって、派遣営業マンから「聞いてなかった」などと言われて揉めないようにするための証拠ですね。
断った後派遣先で気まずくなる?
契約更新を断った事実が派遣先で知れ渡るかどうかは、職場環境にもよりますが、ほぼ周りにバレると思っていて良いでしょう。
とくにバラしてはいけない規則もないでしょうし、辞めるとなるとそれなりに準備もありますからね。
とくに後任者へ引き継ぎの必要もないのであれば、スムーズにフェードアウトしていけるかもしれませんが、長期案件でそんなことは稀です。
また、派遣先から引き止められるケースも多いため、優柔不断な方にとっては、期間満了日まで気まずい状態が続くのかもしれません。
しかし、繰り返しますが、派遣元へ辞めたい理由をしっかりと伝えていれば、悪いことをしているわけではないので、堂々としていましょう。
契約更新を続けるor辞める?メリットデメリットを比較!
ここからは、「派遣契約更新するべきかどうか、迷っている」方に向けて、「契約更新を”する”」「契約更新を”しない”」それぞれのメリットデメリットをリストアップして、比較をしました!
契約更新を続けるメリットデメリット
メリット
- 在籍する派遣会社からの信用度がアップする
- 派遣の3年ルールが適用されれば、無期雇用で働ける
- 収入が安定する
デメリット
- 自分の一度しかない人生の選択を後で後悔する可能性がある
- やりたくない仕事を続けることは、スキルアップにつながらない
契約更新を断るメリットデメリット
メリット
- 次のやりたいお仕事へチャレンジすることができる
デメリット
- 在籍する派遣会社の信用を失うリスクがある
- 失業手当の申請は、自己都合退職扱いとなる
- 次のお仕事が決まらないと、無職になる可能性がある
- 派遣の3年ルール適用による、無期雇用の転換ができない
こうして契約更新を「する」「しない」それぞれのメリットデメリットを比較してみると、契約更新を断るデメリットがとても大きいことが分かりますね。
理由としては、派遣は有期雇用で働き続ける不安定な雇用形態なので、辞めた後のリスクがとても高いです。
「契約社員や派遣社員でも退職代行は利用できるのかな?有期雇用契約しているけど、契約期間中に辞めて大丈夫?」
このように思われる方も多いと思います。
今回は、実際に退職代行を使った派遣社員や契約社員の方にインタビューし、さらに退職代行業者に契約期間内に辞められるかを取材しました。
結論から言えば、契約期間内でも利用可能です。
派遣スタッフが契約更新を断っても良い理由
「派遣先の都合で、契約満了前に解約された/されそうになったことがある」とした人に、30 日以上前に通告を受けたか尋ねたところ、「受けた」とする割合は 47.1%であり、「受けなかった」が 52.9%と過半数を占めている。
引用元:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/haken-shoukai18/dl/09.pdf
(30日以上前に通告を)受けた | (30日以上前に通告を)受けなかった |
47.1% | 52.9% |
上記のデータは、厚生労働省による派遣スタッフ調査の一部です。
この資料によると、派遣先の都合で契約満了前に派遣切りにされた方で、30日以上前に通告を受けていない割合がなんと52.9%と半数以上が占める驚きの結果となっています。
自分の都合で退職するとなると、お世話になった派遣担当者や職場の従業員を思い浮かべるかもしれませんが、上記の現状もあるので、あまり自分を責めないようにしてください。
派遣歴5年の私の体験談
自慢できる話ではありませんが、私は過去に派遣の紹介で始めた白モノ家電(※冷蔵庫・洗濯機・エアコン等のこと)の販売員を初日で退職してしまった過去があります。
関連記事はこちら
派遣元会社、派遣先へ多大なるご迷惑をかけたことは重々反省したわけですが、正直にホンネをぶっちゃけるなら、やはり辞めて良かったと今でも思っています。
事前に派遣営業マンと打ち合わせをしたり、派遣顔合わせで詳細を話したとしても、いざ現場に立ってみて「これは違う」となってしまうことは、人間ですから、あるんですよ。
すでに「派遣更新の断り方」を調べている方は、その時点で業務に対するモチベーションは著しく低下しているため、その気持ちを隠して契約更新を繰り返したところで、自分にとっても派遣先にとっても、大きな利益にはならないでしょう。
派遣の契約更新をしないくらいは、良くある話ですので、あまり深く悩まず、気楽に決めてしまいましょう!
◆
◇
◆
テンプスタッフ
スタッフサービス
パソナ
パソナは、月刊ビジネス主催の派遣スタッフ満足度調査で、「所属している派遣会社を友人に勧めたい」7回連続で1位を受賞した実績があります。
エリア別おすすめ派遣会社ランキング
関東 東京派遣 | 神奈川派遣 | 埼玉派遣 | 千葉派遣 | 茨城派遣 | 栃木派遣 | 群馬派遣 | 山梨派遣
近畿 大阪派遣 | 兵庫派遣 | 京都派遣 | 滋賀派遣 | 奈良派遣 | 和歌山派遣
信越・北陸 長野派遣 | 福井派遣 | 石川派遣 | 富山派遣 | 新潟派遣
九州・沖縄 福岡派遣 | 佐賀派遣 | 長崎派遣 | 熊本派遣 | 大分派遣 | 宮崎派遣 | 鹿児島派遣 | 沖縄派遣
北海道・東北 北海道派遣 | 青森派遣 | 岩手派遣 | 秋田派遣 | 宮城派遣 | 山形派遣 | 福島派遣
中国・四国 鳥取派遣 | 島根派遣 | 岡山派遣 | 広島派遣 | 山口派遣 | 高知派遣 | 愛媛派遣 | 香川派遣 | 徳島派遣