正社員として働く会社を辞めた後で、派遣を選択肢に入れたいけど「派遣はやめた方がいい」「契約社員やパート・アルバイトと何が違うの?」などの疑問が浮かびますよね。
本記事では、派遣社員100人のアンケート調査結果や、派遣はやめた方がいい理由とおすすめポイントについてそれぞれ解説します。
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【調査】派遣はやめた方がいい?100人に聞いてみた
当サイト「派遣タカラ島」は、人材派遣で働いたご経験のある100人へWebアンケートを実施しました。アンケート調査の概要については、以下の通りです。
- 性別は「女性:75人」「男性:25人」
- 年代は「10代:1人(女性:1人)」「20代:24人(女性:21人 | 男性:3人)」「30代:35人(女性:25人 | 男性:10人)」「40代:31人(女性:22人 | 男性:9人)」「50代:9人(女性:6人 | 男性:3人)」
- 派遣で働くのはやめた方が良い?の質問に対して、「はい:45人(女性:33人 | 男性:12人)」「いいえ:55人(女性:42人 | 男性:13人)」という結果に
- 派遣で働くのはやめた方が良いと思う理由に関しては、「雇用が不安定(派遣切り・雇い止め):38人(女性:26人 | 男性:12人)」「派遣で働くことをおすすめできる:32人(女性:27人 | 男性:5人)」「将来が不安:11人(女性:7人 | 男性:4人)」の回答が多い
- 派遣をおすすめできるタイプに関しては、「プライベートを重視したい:21人(女性:15人 | 男性:6人)」「今すぐに働きたい:19人(女性:11人 | 男性:8人)」「短期で働きたい:15人(女性:13人 | 男性:2人)」の回答が多い
考察
まず、派遣はやめたほうが良い?の質問に対して、100人中55人が「いいえ」と回答していることから、人材派遣というシステムに賛同する意見が半数以上いることが分かりました。
一方で、派遣はやめたほうが良い理由として、雇用が不安定であることや、将来への不安を指摘する意見が多いことから、やはり派遣は短期的に利用する雇用形態だと言えるでしょう。
派遣をおすすめできる人に関しては、プライベートや家事・育児をしたいといったワークライフバランスに言及する意見もあれば、今すぐ働きたい・短期で働きたいといった早く仕事が見つかる派遣のメリットを挙げる意見もありました。
これらのアンケート結果から、派遣だから「やめた方が良い」と結論付けるのはあまりに早急であり、長期的に働きづらい問題さえクリアできるなら、派遣で働いてもOKと言えるでしょう。
派遣社員は正社員・契約社員やバイト・パートとどう違う?比較してみる
これから派遣で働くことを検討している人の中には、正社員や契約社員、パート・アルバイトと何が違うのか分からず、漠然とした不安を抱えているのではないでしょうか。
派遣とその他の雇用形態と比較すると、下表のようになります。
派遣社員 | 正社員 | 契約社員 | パート・アルバイト | |
---|---|---|---|---|
雇用主 | 派遣元会社 | 会社 | 会社 | 会社 |
給与 | 時給制 勤務時間によって変動する |
月給制 安定した収入が得られる |
月給制 やや安定した収入が得られる |
時給制 勤務時間によって変動する |
雇用形態 | 間接雇用 | 直接雇用 | 直接雇用 | 直接雇用 |
業務内容 | 決まった業務のみ | 様々な業務を担当 | 決まった業務のみ | 決まった業務のみ |
社会保険 | 加入要件を満たせば加入 | 加入 | 加入要件を満たせば加入 | 加入要件を満たせば加入 |
福利厚生 | 派遣元会社に準ずる | 勤務先に準ずる | 勤務先に準ずる | 勤務先に準ずる |
雇用期間 | 単発・短期・長期 | 無期雇用 | 短期・長期 | 短期・長期 |
雇用期間 満了後 |
派遣元会社が 次の派遣先を探してくれる |
- | 自分で次の仕事を探す | 自分で次の仕事を探す |
上表の比較は、あくまでも一般的な見解の元で行っているため、詳細な就業条件については面接の場や派遣元会社へ確認してください。
続いて、雇用形態ごとの簡単な解説と、メリットデメリットについて触れていきます。
派遣社員とは?メリットデメリット
派遣社員とは、派遣元会社に登録後、派遣先企業のお仕事を紹介してもらうシステムです。
派遣先企業と本人の合意後、派遣元会社と雇用契約を結び、派遣社員として派遣先企業で働きます。
派遣社員は、基本は有期雇用契約で、2週間や3ヵ月といったスパンで契約更新を繰り返します。
また、1ヵ月未満の単発派遣や、1~3ヵ月で満了となる短期派遣まで、様々な求人があります。
- 派遣は決まった業務さえやれば給与がもらえるため、プライベートや家事・育児との両立をしたい人におすすめ。
- 時給交渉から悩み、あらゆる就業条件の交渉は派遣元会社が代行してくれるため、メンドウな人間関係トラブルも少なく、働きやすいと言えます。
- ITエンジニアや翻訳、貿易事務といった、専門スキルや語学力を生かせる派遣求人もあり、高時給・高収入で働ける環境もあります。
- 正社員や契約社員でも入社が難しい大手企業でも、派遣なら働けるチャンスがあるのも魅力です。
- 有期雇用契約なので、雇用環境が不安定ではありますが、企業へ入社できる紹介予定派遣や、派遣元会社と無期雇用を結ぶ正社員型派遣と呼ばれる働き方もあります。
- 派遣は短期契約が多く、契約満了により失業するリスクが絶えずあることから、長期で働くスタイルではありません。
- ほとんどが時給で働く派遣求人は、お盆や正月、ゴールデンウィークといった大型連休に収入が減るため、不安定な生活となります。
- 派遣は高時給求人が多いですが、交通費は自己負担となるケースが多く、通勤距離によってはやはり収入が不安定になります。
- 正社員のようにボーナスや退職金は出ず、家や車のローンが組みづらい一面もあります。
- 派遣先企業の雑用や補助的な仕事に回されることが多く、キャリアアップが難しい
- 上記の理由から、派遣から正社員への転職は難しい
- 社会的信用・地位が正社員などと比べて低く見られる
- 不景気となれば真っ先に解雇対象となる
正社員とは?メリットデメリット
正社員とは、期間の定めのない無期雇用で働く雇用形態を指し、正規雇用とも呼ばれます。
日本では、犯罪や企業へ不利益を与える行為を行ったなど、よほどの理由がない限り解雇されることはなく、定年退職まで働き続けることができるため、もっとも安定した雇用形態と言えるでしょう。
- 会社は人材育成のためにスキルアップ制度の設立や研修をしてくれる
- 昇給・昇進があるため、仕事にやりがいが持てる
- 昇進するにつれて、責任のある仕事ができるため、キャリアアップが望める
- 安定した収入があるため、ローンや養育費の捻出といった人生設計を立てやすい
- ボーナスや退職金がある企業は多く、生涯賃金が高い
- 住宅手当や家族手当など、福利厚生がもっとも充実している
- 転勤辞令は基本的に断れないため、住む地域を選べない
- 仕事に課される責任が重い
- 会社の業績が傾けば、身を削って残業や休日出勤をする必要がある
契約社員とは?メリットデメリット
契約社員とは、企業と直接雇用契約を結び、有期雇用で働くスタイルです。
派遣とは違い、年間で契約するケースが多いため、やや安定した印象はありますが、無期雇用ではない以上、いつ失業するか分からないリスクはあります。
仕事内容は、正社員とほぼ同じ企業もあれば、補助的な業務しかできない企業もあるため、何の目的で入社するのかを本人がしっかり考えておく必要があるでしょう。
契約社員は、正社員登用制度として採用している企業も多いため、派遣と違い企業選びが重要となってきます。
- 契約社員は正社員登用制度によってキャリアアップが目指せる企業もある
- 正社員では入社が難しい大企業に採用されるチャンスがある
- 派遣やパート・アルバイトと比べて、給与や福利厚生面が優遇されていることがある
- 基本的に異動や転勤はない
- 正社員より残業や業務時間は少なめで、責任の重い仕事が回ってくることは少ない
- 短期的に働きたいニーズにマッチする
- 契約更新されず失業した場合、すぐに失業保険が下りる
- 5年ルールを利用すれば正社員を目指せる
- 無期雇用ではないため、昇進は望めずキャリアアップが難しい
- 有期雇用なので、失業するリスクがある
- 正社員よりも給与や福利厚生が充実していない
- 正社員より責任のある仕事ができず、スキルアップができない
- 不景気となれば真っ先に解雇対象となる
- 社会的信用・地位が正社員などと比べて低く見られる
パート・アルバイトとは?メリットデメリット
パート・アルバイトは、派遣や契約社員と同じく非正規雇用となります。
パート・アルバイトは、時給が低い傾向にありますが、学生や未経験でも働ける敷居の低い求人が多く、半年や一年といった長期の有期雇用契約を結ぶケースが多いです。
主婦層などはとくに、「パート・アルバイト」と「派遣」で同じ仕事ならどちらが良いか?と悩む場面があります。
一般的に、派遣の方が高時給ですが契約更新頻度が高く失業しやすいリスクがあり、パート・アルバイトは時給が低い傾向がありますが派遣よりは長期で働きやすいメリットがあります。
どちらを選ぶかは一長一短であり、個人の好みで決めると良いでしょう。
- 他の雇用形態と比べてもっとも気楽に働ける
- 仕事を選ばなければ、求人は見つけやすい
- 基本的に異動や転勤はない
- 扶養範囲内などスキマ時間でも働きやすい
- 残業や業務時間は少なめで、責任の重い仕事が回ってくることは少ない
- パート・アルバイトから正社員を目指せる企業はほぼない
- 高年齢層になると職場に馴染みにくい
- 不景気となれば真っ先に解雇対象となる
- 社会的信用・地位が正社員などと比べて低く見られる
派遣はやめた方が良いのはどうして?派遣歴5年の筆者が解説します
今回集計したアンケート結果 ↑から、一部の人は派遣で働くことに否定的であることが分かりました。
ここからは、派遣歴5年の筆者の経験を踏まえて、なぜ派遣はやめた方が良いのか?アンケート結果をもとに、その理由について解説します。
雇用が不安定(派遣切り・雇い止め)
派遣で働く際に、もっとも大変なのが失業するリスクです。
まず、派遣は長期・短期問わず最初は2週間の見習い期間を経て、数ヵ月の雇用契約更新を繰り返しながら働きます。
雇用契約更新のタイミングで、派遣先はいつでも派遣社員のクビを切ることができるため、いつ失業するか分からない不安と葛藤しながら働くのが派遣の実情です。
ちなみに、筆者は過去に、最初の2週間の契約で派遣切りに遭ったことがありますが、このときばかりは「こんなの理不尽すぎる…派遣は二度とやらない」と心に誓ったことを覚えています。
しかも、たった2週間の雇用では当然失業保険は下りないため、派遣は離職を繰り返す度に生活がどんどん苦しくなる一方なのです。
給与が低い・不安定
派遣求人を眺めていると、高時給ばかりなので一見稼げるのでは?と錯覚すると思いますが、現実は厳しいです。
まず、基本的に派遣社員は残業はないため、時間外手当で稼ぐ選択肢はありません。
(もちろん残業アリの派遣先もありますが、大抵は雇用契約前に残業があるかないか事前に取り決めがある)
さらに、お盆や正月・GWといった大型連休になれば大半の企業は休みとなり、その間の収入はゼロです。
実際に筆者も派遣で働いていたときは、連休に日雇いバイトをして日銭を稼いでいたことがあります。
正社員とは違い昇進や給与(時給)アップすることもないため、年齢を重ねるごとに言えや車のローンといった支払いが難しくなり、生活は徐々に厳しくなっていくでしょう。
(そもそも、社会的信用度の低さから、ローンを組むことができない可能性もあります)
派遣のままでは将来が不安
20~30代の若年層はとくに、派遣のまま働いていていいものか、将来への不安を感じる人は多いです。
40~50代になれば、正社員として転職できるチャンスが限られてくるため、ますます将来に対する不安が募っていくでしょう。
筆者は30代半ばで初めて派遣で働き始めましたが、いつ失業するか分からない不安に加えて、「今は生活できてるけど、将来はどうなるんだろう?」などと暗い気持ちになっていました。
正社員は、努力して昇進すれば給与もアップしていくでしょうが、派遣はずっと時給のままなので、歳をとるごとに不安が増していきます。
周りの同級生や友人は結婚や育児、マイホームや車など、生活がどんどん豊かになっていくのに対して、自分は派遣のまま孤独感に圧し潰されそうになるかもしれません。
仕事に責任感が持てずやりがいがない
まず、どんな仕事でも責任はありますし、やりがいを感じるかどうかは仕事そのものより、本人の問題であることは承知の上で、筆者の考えを述べさせていただきます。
派遣社員として働く場所は派遣先企業、つまり雇用主ではありません。
ですので、どうしても「お客様感」は残りますし、仕事内容は補助的な単純作業を繰り返すケースが多く、どうしても責任感を持って取り組む精神は持てません。
やりがいに関しても、上司は派遣先企業の社員なので、本気で育成しようとする人はまずいませんし、人事評価や異動・昇進もないため、仕事のモチベーションがアップすることはまずないでしょう。
派遣は孤独・差別を受ける
派遣社員には、いわゆる同期や同僚といった仲間づくりがしづらい環境で働きます。
派遣先企業によっては、派遣で働くことを小バカにしたり、仲間外れにしたりとみじめな気持ちになりますし、正社員から差別を受けることもあるでしょう。
派遣は社会的地位も低く見られがちなので、自分は底辺だと卑下してしまう人も中にはいます。
社内のイベント事や飲み会で声が掛からなかったり、退職時に送別会が開かれなかったりもあるので、孤独感に圧し潰されそうになる人もいます。
コロナ禍によってテレワークが普及したときも、正社員は在宅勤務をして派遣社員は出社を義務付けられた話題は記憶に新しいですよね。
他にも、不況となれば真っ先に解雇されるのが派遣を含む非正規雇用者ですし、派遣はとにかくリスクの多い働き方なのは自覚した上で利用しましょう。
派遣社員として働く理由とは?派遣歴5年の筆者が解説します
今回集計したアンケート結果 ↑から見ても、すべての人が派遣を否定しているわけではないことは明白です。
ここからは、派遣歴5年の筆者の経験を踏まえて、派遣で働く理由について、アンケート結果をもとに解説します。
プライベートを重視したいから
派遣で働くと、正社員と比べてほぼ定時で仕事を上がれるため、予定を立てやすく、プライベートを充実させやすいです。
独身女性であれば、恋愛や婚活といったところに注力しやすいため、自ら派遣を選ぶ人も実際にいます。
既婚者であっても、そろそろ子どもが欲しいと思ったときに、正社員よりは派遣の方が妊活がしやすいことから、結婚後は正社員を辞めて派遣で働く人もいます。
また、フリーランスとして活動をしている人の中には、時間のある期間だけ派遣社員として働いて収入を得るといった、掛け持ちスタイルも実現可能です。
今現在、仕事を含めて日々の生活で何を重視すべきか、多様化している中で
仕事が見つかりやすい
派遣が、他の雇用形態と比べて便利なところは、登録してすぐに仕事の紹介をしてもらえる点です。
もちろん、「通勤○分以内」「時給○円以上」といった就業条件を高く設定すれば話は別ですが、とにかくすぐに働きたい!という人であれば(大手の優良派遣会社であれば)、すぐに求人は見つかるでしょう。
ただし、派遣であっても長期の雇用契約を前提とした求人の場合、派遣会社内で誰を推薦するか決める社内選考や、派遣先企業と面談をする顔合わせで就業スタートするまでに時間が取られるので注意が必要です。
また、派遣会社が取り扱う求人は短期も多いため、仕事が決まってもすぐに次の仕事を探すことになる可能性は高いです。
ただ、アルバイトと比べれば高時給で働ける求人が多いので、とりあえず収入が欲しいという方に派遣はおすすめです。
家事・育児と両立したい
子どもが生まれて家事や育児で忙しい人や、そろそろ妊活を始めたいけど、今の会社で働いているとプライベートの時間がとれない、そんな人にも派遣は向いています。
ただ、派遣社員になってから妊活される人は、産休に入るまでの1年間は就業実績がないと育休申請ができない点に注意してください。
また、給与の約6割が受給できる傷病手当金の申請に関しても、社会保険加入要件を満たすフルタイム勤務で1年間の就業期間が必要となります。
やむなく派遣を辞めることになっても、傷病手当金の受給は退職後も続きますので、生活の安定につながります。
いろいろな仕事・職種を経験したい
近い将来留学予定のある人や役者志望の人など、必ずしもすべての人が正社員に向いているわけではないですよね。
とにかく色々な体験がしてみたい!という人には、派遣をおすすめします。
派遣会社には、(大手の優良派遣会社であれば)ジャンル問わず様々な求人がありますし、未経験者でも短期・単発のお仕事であれば働けるチャンスはたくさんあります。
また、筆者の経験から、派遣には起業志望の人やすでにフリーランスとして活動している人など、派遣には色々な人が集まります。
こういった人たちの話を聞くだけでも、見識を広げる意味で良い経験かと思います。
ノルマや責任の重い仕事をしたくない
正社員ともなれば、ノルマや昇進して部下の責任まで自分に課せられるようになるため、仕事のプレッシャーはどんどん重くなっていきます。
その点、派遣であれば、過剰なノルマの設定や自腹営業といった違法行為の強要をされることもなく、気楽に働くことができるでしょう。
また、派遣社員は社内で昇進や異動することもないですし、部下を持ち責任が重くなるといったこともありません。
派遣や契約社員から正社員には…なれない
派遣や契約社員から正社員になれるかどうかについては、結論から言うと、契約社員は正社員登用前提であれば可能性はありますが、派遣は基本的にムリです。
繰り返しますが、派遣から正社員を目指すのは、現実的ではありません。
まず、人材を募集する派遣先企業は、正社員ではなく派遣を募集しているわけですから、どんなに高評価を受けたとしても、正社員になるのはかなり難しいでしょう。
当たり前ですが、正社員になるためには正社員を募集する企業へエントリーするのが一番の近道です。
紹介予定派遣制度を利用する
派遣から正社員になれる一番の近道は、紹介予定派遣制度を利用することです。
紹介予定派遣とは、派遣先で最大6ヵ月の派遣期間を経て、企業と派遣スタッフ双方の合意があれば入社できる制度です。
ただし、紹介予定派遣求人には契約社員やパート・アルバイト募集もたくさんあるため、派遣会社の営業担当者とよく相談した上で応募してください。
紹介予定派遣の採用面接は、志望動機や職歴、キャリアプランや前職の退職理由といった質問をされますので、通常の転職活動と同様の面接対策が必須です。
ただし、紹介予定派遣の場合は派遣会社の営業担当者が同席してくれることがあるため、面接対策についても一緒に相談しながら進めていきましょう。
紹介予定派遣の最大のメリットは、派遣会社のサポートが受けられる点です。
派遣先で働く期間や採用試験・面接まですべて派遣会社のフォローが受けられるため、一人で転職活動をするよりも不安が少なく、未経験でも働くことができます。
ただし、時給で働く派遣期間より、入社後の手取り額の方が少ないといったギャップを感じることもあるので、雇用条件を細かく確認した上で入社を決めましょう。
常用型派遣(正社員型派遣)を利用する
常用型派遣とは、正社員型派遣とも呼ばれる、無期雇用で働ける新しいスタイルです。
常用型派遣であれば、派遣会社と無期雇用契約を結ぶ性質上、失業リスクが低く安定します。
常用型派遣なら月給制でボーナス支給もされますし、福利厚生面の充実や、安定した雇用環境を手に入れることができます。
しかし、一方で派遣先が見つからなければ満足のいく収入が得られないことや、派遣先が選べない不自由さ、昇進(出世)コースが不明瞭である等のデメリットを指摘する声もあります。
(デメリットを指摘する声とは、当サイトで実際に常用型派遣で働いた経験のある方へインタビューを行ったときにヒアリングした内容です)
実際に、常用型派遣とその他の雇用形態を比較すると、下表のようになります。
常用型派遣 | 正社員 | 登録型派遣 | パート・アルバイト | 契約社員 | |
---|---|---|---|---|---|
給与 | 〇 | 〇 | △ | × | △ |
昇給 | △ | 〇 | × | × | △ |
ボーナス | 〇 | 〇 | × | × | △ |
交通費 | 〇 | 〇 | × | △ | 〇 |
雇用期間 | 〇 | 〇 | × | × | × |
勤務時間 | × | × | 〇 | 〇 | × |
残業 | △ | × | 〇 | 〇 | 〇 |
転勤 | △ | × | 〇 | 〇 | △ |
まず、正社員は給与や昇給、ボーナス面で優遇されている傾向にありますが、勤務時間や残業はもっとも多いことや、転勤辞令が出る可能性はあります。
一方、常用型派遣を項目別に比較していくと、「昇給」「ボーナス」の点で正社員には劣るものの、登録型派遣や契約社員、パート・アルバイトといった非正規雇用者と比べればメリットが大きい働き方と言えますね。
また、残業や転勤の有無は、正社員と比較すると少ない傾向にあります。
総評としては、常用型派遣をおすすめするのは、正社員志望で就活をしていたけど採用がもらえず、エントリーする企業がなくなった、そんなタイプです。
派遣社員として働きながら転職活動をする
最後に、派遣として働きながら転職活動を継続する、いわゆるつなぎとして派遣を利用するやり方です。
新卒以外でも、転職先を妥協したくないからこそ一旦は派遣社員として働きだす人は多く、5年弱の派遣経験がある筆者もそのクチです。
正社員志望であることを派遣会社へ相談すれば、人材紹介サービスを提供してもらうこともできますし、今はたくさんの転職エージェント会社があるので、サポートをお願いできます。
また、派遣は残業ナシで働ける求人も多いので、プライベートの時間を資格取得やスキルアップに充てることで、効率良く転職活動を進めることも可能です。
「働きたい業界・職種はあるけど内定が一社も出なかった…」という方は、派遣であれば働ける求人があるかもしれません。営業担当者に一度相談してみてください。
20代で派遣はおすすめできない?理由を解説
派遣という働き方を、20代の目線で見た場合にどうなのかと言えば、おすすめはしないのが正直な意見です。
なぜなら、20代であればまだまだ正社員として転職先を探せますし、仕事の経験値を得ないまま30代・40代の中高年齢になってしまうと、失業リスクが高まる一方だからです。
結婚して子どもができて、主婦として生活していく未来もあるかもしれませんが、派遣のままで行く末は決して明るいとは言えません。
転職エージェントを利用すれば効率的に転職活動はできますし、20代で派遣を選ぶ理由はあまり見当たらないと言えるでしょう。
ただし、すでに失業状態で、まずはすぐに仕事に就きたい人であれば、20代でも派遣を利用するのはおすすめします。
なぜなら、失業状態が続けば、将来的に採用面接の場で低評価を受けるからです。
それなら、派遣社員として一時的につなぎとして働いた方が将来的にもプラスになるでしょう。
ただし、日本の派遣会社の数は今やコンビニ数より多いと言われており、中には悪徳業者が存在するため、登録先は大手の優良派遣会社を選んでください。
まとめ
今回は、なぜ世間から「派遣はやめとけ」という声が多いのか、その理由について解説させて頂きました。
派遣はやめた方が良い理由
- 雇用が不安定(派遣切り・雇い止め)
- 給与が低い・不安定
- 派遣のままでは将来が不安
- 仕事に責任感が持てずやりがいがない
- 派遣は孤独・差別を受ける
派遣で働く理由
- プライベートを重視したいから
- 仕事が見つかりやすい
- 家事・育児と両立したい
- いろいろな仕事・職種を経験したい
- ノルマや責任の重い仕事をしたくない
派遣を含め、どんな働き方でも一長一短であることから、自分にとって何を最優先に考えるかどうかで、結論は変わってきますよね。
派遣はやめた方がいいと聞くのですが、派遣はあまりお勧め出来ませんか? また派遣の中でも紹介予定派遣というのがありますが、本当に正社員になれるのでしょうか?
引用元:ヤフー知恵袋
ヤフー知恵袋でもこういった書き込みを見かけますが、まずは派遣のメリットデメリットを把握した上で、検討していきたいところです。
当サイトでも何度もお伝えしていますが、派遣はあくまでも一時的に利用する制度であり、正社員を目指すとか、長期的に安定した生活を求める人には絶対に合いません。
ただ逆に言えば、そこさえきちんと理解していれば、派遣で働くことに抵抗を感じる必要はありません。
派遣は離職が多いことから職歴が汚れるという意見もありますが、転職先が決まらなければ無職期間が長引くため、企業からの評価は下がる一方です。
ですので、無力期間を長引かせるくらいなら、つなぎとして派遣で働いた方が良いでしょう。
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パソナは、月刊ビジネス主催の派遣スタッフ満足度調査で、「所属している派遣会社を友人に勧めたい」7回連続で1位を受賞した実績があります。
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