僕も、自己都合退職をしたクチです。退職を決める時は、やっぱりネットの意見を信じていました。
「転職先を決めてから辞めた方が良い」
「不況で辞めても転職先なんてない」
現実はそうでも、だからといって日々頑張っても悩みや辛さが解消されないままなので、生殺しというか、生きているけど死んでるような感覚なんですよね(^ ^;)。辞めてから3年以上経ちますが、あの時のことを思い返すと、未だに黒い気持ちが蘇ってきます。
それで、結局僕は辞めてしまったんですが、一つだけ「辞めて良かった」と胸を張っていえるたった一つのメリットがありました。それが、心が回復するということです。
退職すると心が回復する
言葉にしてしまうと、なんか安っぽいんですが。しかし社会に出てからの悩みの大きさって、未成年の頃と比べると比じゃありません。
子どもの頃は、親元や友人なり逃げ込める場所がありますが、働き始めると誰も守ってくれないですし、自分のことは自分でやらなきゃいけません。当たり前ですね。
僕は、辞めてから気づいたんですが、ココロに色々なものを溜めこんでいたようです。
「仕事の出来ない自分への怒り」「周りとコミュニケーションがとれない情けなさ」「全く成長出来ない情けなさ」。
退職して自由な時間を過ごすことで、何というか日々少しずつ荒んでた心がキレイになっていくような感覚がありました。
無趣味でギャンブルくらいしかお金を使っていなかった生活が少しずつ改善されて、禁煙が成功したり、読書や散歩をするといった、人間としてありふれた普通のことが出来るようになってきました。
「じゃあ在職中にどうしてそうしなかったのか?」ということになるんですが、そのときは心に余裕が無かったからなんだと思っています。
「余裕なんかなくても大丈夫」なら、在職して頑張るなり、スキマ時間で転職エージェントに登録するなりして仕事探しをすれば良いと思います。でも、それすら出来ない。
心の余裕がなくただ生活のためにしがみついている会社、立場にそれほど価値があるとは、僕には思えないのです。
ですから、辞めることで心を回復させて、新たに再出発をしても良いのではないかと、そう思います。
空白期間は派遣でつなげばどうでしょう
仕事でココロが弱ってしまった方は是非、派遣でつないで仕切り直せば良いですよ。
ずっと派遣でということではなく、あくまでもつなぎです。
自己都合退職ですと、失業手当の申請をしてから約3ヶ月間の待機期間を命じられます。
この期間は、給付金が出ないので無収入ですし、退職後も住民税や保険、年金の支払があります。
待機期間といっても、働くことは別に禁止されていません。ただ、3ヶ月を超えて常用雇用されるとなると話は変わります。
「就職した」と見なされて、その後の失業手当がもらえなくなってしまうのです。
よって、短期間とりあえずつなぎで…という方には、有期雇用で働ける派遣スタイルを提案しています。
「つなぎならその辺でバイトでも」と僕も思っていましたが、30代となってどこかでバイトをするというのは、思いのほか勇気がいりますよ(汗)。
「この歳になって」という恥ずかしさがあります。
その点、派遣なら少しはカッコがつくような求人も探せばあります。
有期雇用契約となるので、ずっと勤めなければいけないプレッシャーもないです。
派遣会社の方が耳にしたら良い気分はしないかもしれませんが、派遣は一時的にステップアップの為に利用するシステムであって、ずっとしがみつくものではないと思っています。
派遣に登録する利点としては、未経験の職種求人を紹介してもらえるチャンスもあります。
さすがに、医療分野やIT技術者のような専門分野は相当の努力がなければ無理ですが、例えば「販売から営業」と「営業から接客サービス」「「一般事務から経理事務」などは、僕自身の体験からいっても、可能性はあります。
自己都合で退職せずに頑張れればベスト
僕は、「仕事なんか辞めてしまえ!大丈夫!!」などと言うつもりはありません。というか、言えません。
世の中には辞めてから成功した人もたくさんいると思いますが、どんなにそういう話に触れたところで、自分も同じように成功する保証はないからです。
ですから、在職中に抱える問題を解決するなり、転職先を見つけるなり出来ればそれが一番です。
繰り返しますが、辞めて得をするタイプは本当にどうしようもなくなって、心に余裕がなくて思考停止状態に陥っている方のみです。
僕は10年いた会社を辞めると決めるまでに、約1年悩みました。辞めたことに後悔はないです。ただ・・・何故もっと早く決断できなかったのかという意味で後悔はしています。
時間は無限ではないので、決断するのは早いに越したことはありません。と、分かっていても悩むのが人間なのですが(^ ^;)。
とにかく伝えたかったことは、辞めることはデメリットばかりではなく、「心が回復する」というメリットもあるということをお伝えしたかっただけです。終わります。