HSPに向いているお仕事とは？繊細さんにおすすめの適職・探し方を解説

HSPの中には、「いつも仕事が続かない」あるいは「失敗ばかりでもう辞めたい」「働きたくない」といった悩みを抱える人が多いですよね。

本記事では、HSPに向いている職種と、HSPに不向きな職種について、それぞれまとめました。
ご参考になれば幸いです。

HSPに向いているおすすめ職種・業種

ここからは、HSPに向いている職種や業種について、7つのジャンルに分けて解説していきます。

人の心や身体のケアをする仕事

HSPは、高い共感力により相手の悩みや相談ごとを自分事のように捉えられる長所があります。

ですので、相手の気持ちに寄り添って考えたり、悩む人と深く関わったりできるお仕事が向いている傾向にあります。

（実際に、キャリアコンサルタントのみさきじゅりさんや、心理カウンセラーの武田友紀さんといった、自身もHSPであることを公表している方もいます。）

動物や自然に触れ合える仕事

HSPは人との関わりがある職場環境が苦手な特徴があるため、動物や植物に触れられるお仕事が向いています。

また、HSPは鋭い五感と細やかな気遣いができる長所があるため、動物の小さな変化やSOSのサインを発見できたり、細かいケアをしていくことができます。

正確さ・精密さが求められる仕事

HSPは、適当に仕事をこなすことが不得意な反面、一つ一つの仕事を丁寧・正確にこなせる長所があります。

ただし、色々な刺激を求めるHSS型HSPは、同じことの繰り返しに飽きてしまうかもしれません。

IT・Web系の技術職

IT・Web系のお仕事は、実戦で通用するスキルが身に付けば在宅勤務も実現しやすく、人との関わりが苦手なHSPに向いています。

ただし、年齢が高くなるほど最新技術に追いつくことが難しくなるため、20～30代の若年層に向いている職種と言えるでしょう。

クリエイティブな仕事

感受性が高いHSPは、芸術や音楽などに造詣が深いため、ゼロから生み出すクリエイティブなお仕事が向いています。

また、上記のお仕事は独立したり副業としてスタートしやすい一面もあるため、自分のペースで働きたいHSPの特性ともマッチしていると言えるでしょう。

人との関わりが少ない仕事

人との関わりで疲労するHSPにとって、一人で完結できて、人との関わりが少ないお仕事は向いています。

また、これらの仕事は、同時に正確性が求められるため、責任感の強いHSPにマッチします。

会社に属さず、フリーランスとして活動すれば、より自分のペースで働きやすくなるでしょう。

在宅ワークができるお仕事

在宅ワークに関しては、コロナ禍をきっかけに推奨する企業が増えています。

また、前述したように、フリーランスとして活動すれば通勤や出社する必要もないので、HSPに適したスタイルと言えます。

HSPに不向きな仕事

HSPは以下の短所があるため、不向きな仕事もあります。

上記の弱点から、HSPに不向きな仕事は以下が挙げられます。

ノルマや売上目標が厳しい仕事

営業職などはとくに、ノルマや厳しい売上目標に追われ、常にプレッシャーがかかるため、HSPには向いていない職種です。

非HSPであれば、ノルマや目標が未達でも「頑張ったけどしょうがないか」「次こそ頑張ろう」などとうまく流すことができますが、HSPは完璧主義であり、融通が利かないタイプが多いため、難しいでしょう。

人の顔色を伺ってしまいがちなHSPは、競争の激しい業種や職種にも不向きと言えます。

スピードが求められる仕事

HSPは、1つのことを深堀できる能力に長けていますが、マルチタスクをスピーディーにこなす飲食系のお仕事は不向きと言えるでしょう。

会社のプロジェクトリーダーとなれば、常に周りとの連携やコミュニケーションが求められますし、決断力も必要になります。
HSPの特性として、自分のペースで働く仕事が向いている一面があるので、同様に不向きと言えます。

他者との関わり・接点が多い仕事

販売や接客など、人との関わり合いが多い仕事は、HSPには不向きです。

人から言われたことをずっと気にしてしまう特性や、些細な一言で傷ついてしまうHSPにとって、他者との関わり・交流が多いほど働きづらくなるでしょう。

管理職・マネジメントの仕事

会社のプロジェクトリーダーやWebプロデューサー等、人のマネジメントをする立場となると、一人で働くことが好きなHSPはツラくなるかもしれません。

また、人をまとめる立場となれば、周りとのコミュニケーションスキルが求められるため、過剰な気遣いで疲労しやすいHSPには不向きと言えるでしょう。

体育会系の職場環境

体育会系タイプの職場は、気遣いができずガサツな性格が多くなるため、刺激に敏感で疲れやすいHSPには不向きです。

また、体育会系色の強い職場は、仕事以外の飲み会や集まりで団結力を高めようとする風潮があるため、人付き合いで気を遣いすぎてしまうHSPは潰れてしまうかもしれません。

有給休暇がとりづらい仕事

HSPは刺激に敏感でたくさんの情報をキャッチする性質上、仕事で疲れやすく、きちんと休息が取れない環境にいると危険です。

飲食やホテル業界など、有給の申請がしづらい雰囲気や、シフト勤務で希望が通りづらい職場で働いていると、HSPは心身ともに潰れてしまうかもしれません。

HSPにピッタリな仕事の探し方

HSPは「仕事が続かない」「適職が見つからない」「人と関わらない仕事をしたい」といった様々な悩みを抱える人がいます。

ここからは、HSPが知っておきたい仕事の探し方について、4つのポイントを解説します。

適性を知る

仕事の適性を知ることは、HSPを含めすべての人にとってもっとも大切なポイントです。

当たり前ですが、自分の不得意な分野や、好きでもないお仕事に対してモチベーションは上がりませんよね。

ですので、HSPは自分の得意分野であり、経験や知識を活かせる職場を探しましょう。

そのためには、まず自己分析が必要です。

下表は、HSPの長所や強みをリストアップした後、適性のある職種や業種をまとめたデータです。

このように、長所や強みが分かってしまえばHSPが活躍できる場所は必ず見つかります。

しかし、自己肯定感が低いHSPは自己分析が苦手な傾向があるため、家族や親しい友人からヒアリングするのも一つの手です。

「誰にも相談できない！」という方は、下図のように「学生時代」「趣味」「仕事」「家族・友人」4つのカテゴリから、自由に書き出してみると考えがまとまりやすいです。

自分のペースで動ける職場を選ぶ

HSPが仕事を選ぶ際に、注意したいのが自分のペースで働けるかどうかです。

たとえば、事務員は勤める企業によっては他部署の様々な従業員とのやり取りがあったり、一度に大量の仕事を振られてしまう場合もあり得ます。

HSPは、細かい情報もすべて拾ってしまう一面があるため、効率良くタスク処理をこなすことが苦手な人が多いです。

また、アパレルや飲食業界など、シフト制で働く場合は、公休希望を出せるかどうかや、人手不足による過重労働、無理なノルマを課せられる等、疲労が溜まりやすいHSPにとってツラい環境になることもあり得ます。

自分のペースで働ける理想像としてフリーランスがありますが、無理ならフィールドエンジニアやライター業、警備員といった個人の裁量で仕事ができる職種や業種もマッチするでしょう。

静かな職場環境を選ぶ

刺激に敏感なHSPにとって、大きな音や強い光は避けたいところです。

たとえば、たくさんの人が出入りしていてドアの開け閉め音がうるさいオフィスとか、満員電車の通勤が必要な職場などは、HSPには難しい環境と言えます。

事務作業であれば、静かなオフィスで黙々と働ける環境がベスト。最近ではリモートワークも普及しているため、在宅勤務のお仕事も良いでしょう。

適度な距離感を保てる人間関係が最適

HSPは、たとえ自分に非がなくとも、怒っている人や常に高圧的・威圧的な人が苦手ですよね。

ですので、パワハラ気質のある職場や体育会系のガヤガヤした企業は避けた方が無難です。

また、頻繁に飲み会や行事のある職場だと、常に周りへ気遣いをしてしまうHSPは疲れ切ってしまうかもしれません。

【まとめ】HSPの繊細さは宝！工夫次第でどんな仕事もできる

今回、HSPの適職について、筆者の意見も含めてまとめさせて頂きました。

最後に、誤解されないよう補足ですが、HSPだから100%できない、向いていない仕事はありません。

たとえば、HSPは細かいことに気付くため疲れやすく、接客業はNGという意見を耳にしたことがあります。
しかし、見方を変えればお客様が何を欲しているか敏感に感じ取り、先回りをして接客することも可能です。

HSPだって、工夫次第でどんな職種・業種であっても適職にできる可能性を秘めているということです。

最後に、本気で転職を考えるなら、転職サイトや転職エージェントの利用は必須といえます。

転職サイトは、希望条件にマッチした求人のピックアップに役立ちますし、企業の内部情報に精通した転職エージェントを利用すれば、企業選びに失敗するリスクを大幅に抑えられます。

HSPにおすすめしたい転職エージェントランキング

HSPが向いている仕事を探す際に有効活用したいのが転職エージェントです。

転職エージェントは、無料登録をするだけで希望条件にマッチした求人案件を紹介してくれますし、履歴書・職務経歴書の添削指導から面接対策まで、すべて無料サポートしてくれる便利なサービスです。

ここからは、当サイト「派遣タカラ島」がHSPにおすすめしたい転職エージェントをご紹介します。

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、人材業界トップクラスの求人数を保有するおすすめのエージェントです。
公開求人および、表に出ない非公開求人は、10万件以上保有しているため、登録利用者が多く、転職支援実績も業界ナンバーワンと言われています。

リクルートエージェントは、国内だけでなく、海外企業への転職も支援しているため、万人が利用しやすいエージェントと言えるでしょう。

リクルートエージェントの担当は、業界によってそれぞれ専任エージェントが在籍しているため、一般職だけでなく専門職まで幅広いサポート対応ができる特徴があります。

リクルートエージェントは、コロナ禍によってオンライン面談システムが確立されているため、登録はおよそ1分あれば完了します。
最優先で登録しておきたいところですね。

doda（デューダ）

doda（デューダ）は、パーソルキャリア（旧：インテリジェンス）が運営する、10万件以上の優良求人を掲載している業界トップクラスの転職エージェントです。

dodaでは、地域や業種に特化したアドバイザーが在籍しており、首都圏はもちろん地方でも利用可能なため、どなたでも利用しやすいのが特徴です。

dodaに登録すると利用できる自己診断ツールの精度は高く、将来の年収予測ができる「年収査定機能」や、マニュアルに沿って入力するだけで職務経歴書が完成する「レジュメビルダー」など、便利な機能が盛りだくさんです。

dodaでは、毎週月曜・木曜に新着求人が追加されるため、今は気になる求人がなくとも、登録だけはしておくと後で自分にピッタリな求人が見つかることも。
転職エージェントなら、まずはdodaに登録しておいてソンはありません。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは、人材大手のマイナビグループが運営する転職エージェントサイトです。

新卒の就職で高い知名度を誇るマイナビエージェントは、第二新卒・20代・30代からの信頼は絶大で、多くの利用者がいらっしゃいます。
また、各業界の転職事情に精通した専任アドバイザーが在籍している強みも魅力の一つです。

マイナビエージェントの公式サイトには、業界ごとにまとめた転職市場レポートや、転職を成功させるためのノウハウ特集など、転職に役立つ情報が満載なので、一度閲覧してみると良いでしょう。

リクナビNEXT

リクナビNEXTは、株式会社リクルートが運営する日本最大級の転職サイト（求人サイト）です。

リクナビNEXTに無料登録すれば、独自の高精度AIによるレコメンド機能によって、求人情報を細かく分析し、数万件の求人から最適な求人を選んでもらえます。

リクナビNEXT専用アプリもリリースされているため、いつでも気軽に利用できるのも魅力ですね。

リクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウトは、リクルートが運営するハイクラス転職を支援するヘッドハンティングサービスです。

リクルートダイレクトスカウトの転職決定年収は平均で900万円、年収600〜2,000万円の求人が多数揃っているため、高いキャリアアップ思考を持つ転職者におすすめのサービスです。

厳選された3,000人以上のヘッドハンターが在籍しており、担当者と相談しながら、職歴・スキル・PRなどを分析したレジュメを作成すれば、後はスカウトを待つだけ。

専門職の経歴やスキルのある方はとくに、リクルートダイレクトスカウトへ登録しておくと思わぬ好条件求人に出会えるかもしれません。

パソナキャリア

パソナキャリアは、パソナグループが運営する転職エージェントです。

パソナキャリアは、2019年〜2022年までの期間、オリコンの顧客満足度ランキングで転職エージェント部門1位を獲得し続けており、過去に25万人以上の転職を成功させた実績があります。

運営元のパソナは、人材派遣業界のリーディングカンパニーであり、16,000社以上と取引実績がある安心の業界最大手企業と言えるでしょう。

パソナキャリアには、社内の厳しく高い基準をすべてクリアした、ハイレベルなキャリアアドバイザーである「認定シニアコンサルタント」が在籍しているため、手厚いサポートを受けることができます。

レバテックキャリア

レバテックキャリアは、レバテック株式会社が運営する転職サイトです。

レバテックキャリアでは、ITエンジニアやデザイナーのキャリアに精通したコンサルタントが、年に3,000回以上の職場訪問を行っており、現場のリアルな内情を教えてくれます。

ワークポート

ワークポートは、IT業界・クリエイティブ系の転職支援に強い転職相談サービスです。

IT業界に精通したアドバイザーが在籍しており、スピーディーな転職が実現できる特徴があります。

IT業界未経験者がスキルを学べる「みんスク」や、履歴書・職務経歴書の作成ができるレジュメ機能、転職活動支援アプリのeコンシェルなど、無料で利用できる機能が備わっているので、無料登録をおすすめします。

就職Shop

就職Shopは、人材業界最大手リクルートグループが運営する転職エージェントサイトです。

就職Shopは、20代～30代前半の若手層を対象としており、学歴不問・未経験歓迎求人が豊富なため、フリーターでも登録利用可能です。

【HSP】仕事が続かない人はどうしてる？現実的な適職を見つけるには

まず、HSPが仕事が続かない理由として、以下の3つが挙げられます。

HSPは、鋭い五感によって日々様々な刺激を取り込んでしまう性質上、非HSPと比べて疲れやすく、転職を繰り返してしまう人も少なくありません。

そして、転職をするごとに「自分はたくさん退職を経験して、ダメな人材だ」などと悲観してしまい、負のサイクルに入ってしまうことも。

本記事では、そんな繊細なHSPの人に向けて、仕事が続かない悩みとどう向き合うべきか、仕事を続けるコツについてお伝えいたします。

HSPが仕事辞めたいときはどうする？退職を言い出せない人へ

当サイト「派遣タカラ島」が100人のHSPにアンケーと調査を実施したところ、95%のHSPが仕事を辞めづらかったと回答しています。

HSPの仕事を辞めづらかった理由については、「上司が怖い」「周りへ迷惑を掛けたくない」等が多い回答でした。

会社に伝えていない、HSPの本当の退職理由については、「人間関係」「上司」に問題があったことや、「通勤」が苦痛だったと回答した方が多かったです。

それでは、HSPが仕事を辞めたいけど辞められないとき、どうすればいいのでしょうか？
この続きは、本記事をご参照ください。

HSPの有名人まとめ

タレントや俳優、漫画家や作家の中には、SNSやテレビで自身がHSPであることを公表した有名人がいます。

HSPとは、繊細さん、または敏感さんとも呼ばれる、音や光、匂いなど細かい情報をキャッチする能力に長けた、高い共感力や感受性を持つ人をいいます。

HSPを公表した有名人

HSP疑惑のある有名人

本記事では、HSPを公表した有名人の情報や、HSPの特徴を持つHSP疑惑がある有名人までリストアップしました。

ご参考になれば幸いです。

【HSPあるある28選】イラストで解説

本記事では、HPSなら「あるある～！」と共感できそうな特徴をイラスト入りでまとめました。
共感して頂けた方は、ツイッター等でシェアして頂けると幸いです。

HSPにフリーランスは向いてない！？5つの理由について解説

HSPは組織集団の中で行動するのが苦手な人が多く、いっそのことフリーランスとして活動したいと考える人も多いです。

しかし、HSPにはフリーランスに向かない理由が5つあるのです。
本記事では、実際にフリーランスとして活動する筆者が、詳しく解説します。

HSPが派遣で働いてはいけない5つの理由を解説

HSPは、会社内で上司や同僚と人間関係がうまくいかないことから、非正規の派遣として働きだす人も多いです。

しかし、派遣は不安定な雇用形態ですし、仕事が単調だったり、即戦力を求められる等、意外に面倒も多かったりします。
本記事では、HSPに派遣をおすすめできない5つの理由を詳しく解説します。

HSPの相談ができるクリニックまとめ

ここでは、47都道府県別にHSPの診断や相談ができるクリニック情報をまとめたデータをシェアします。

（※非リンクテキストのエリアは、現在調査中です）

関東 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 栃木 | 群馬 | 山梨

近畿 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

東海 愛知 | 静岡 | 岐阜 | 三重

信越・北陸 長野 | 福井 | 石川 | 富山 | 新潟

九州・沖縄 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄

北海道・東北 北海道 | 青森 | 岩手 | 秋田 | 宮城 | 山形 | 福島

中国・四国 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 高知 | 愛媛 | 香川 | 徳島

HSPとは？

HSPとは、「Highly Sensitive Person（ハイリー・センシティブ・パーソン）」と呼ばれる生まれつき感受性が強く、神経が細やかな性質（気質）を持つ人のことです。

統計データでは全人類の15～20%、5人に一人がHSPであると言われており、お仕事や家族との日常生活で気疲れしやすく、生きづらいと感じているタイプが多いです。

また、子どもの場合はHSC「Highly Sensitive Child（ハイリー・センシティブ・チャイルド）」と呼び、やはり5人に一人の割合だと言われています。

HSPは、もともとは90年代初頭に米国の心理学者エレイン・アーロン博士によって名付けられた名称です。

アーロン博士によると、HSPは人だけでなくコバエ・鳥・魚・イヌ・ネコ・馬・霊長類など、100種類以上の動物に同じ気質が見られることから、危険を早く察知する能力が種の存続のために必要だと考えられています。

HSPはあくまでも気質を表す心理学用語であり、医師による治療は必要ではありませんが、学校や社会に出て生きづらさを感じる方を対象にセミナーやトークイベント、カウンセリングを行う専門家もいます。

HSPの特徴

HSPの特徴として、以下4つの性質「DOES（ダズ）」が挙げられます。

D（Depth of Processing）

HSPは様々な刺激や情報を敏感にキャッチするため、通常は気にならないところまで徹底的に追及する傾向にあります。

たとえば、太陽の光を浴びると頭痛がしたり、洋服のサイズが少しでも合わず、着心地が悪いといったことです。

また、街中で様々な音や匂い、そして人ごみにいるとすぐに疲労してしまうのも、HSPの特徴です。

O（Overstimulation）

HSPは、過剰な神経の昂りによって、映画等で感動しすぎて疲弊してしまったり、ちょっとの物音にビックリしてしまう傾向があります。

中には過剰な神経の昂りを恋心と勘違いしてしまう、惚れやすいHSPもいるようです。

E（Emotional response and empathy）

HSPの脳は、共感能力を司るミラーニューロンが過剰に働く傾向があるため、共感力が高く、他人の気持ちを自分の気持ちのように感じてしまうことで、動揺やストレスを溜め込んでしまいます。

たとえば、悩み相談を受けていく内に相手の苦しみや怒りが自分のことのように感じられたり、他人が罵倒している場面で自分もツラくなってしまうところです。

また、イライラしたり怒っている人を見ると、根拠のないイメージを膨らませてしまい「自分が原因なのでは」と気を遣い過ぎたあげく、疲れてしまうケースも多いです。

女性のHSPは、相手の負の感情を自分の責任とするあまり、DVやストーカー被害に遭いやすい一面もあるため、カウンセリングで相談をしながら自己肯定感を高く持つことが大切です。

S（Sensitivity to Subtleties）

HSPは、たくさんの刺激や情報をキャッチするだけでなく、周囲の変化にも気づきやすい特徴があります。

たとえば、落ち込んでいる友人にすぐ気づけたり、接客業では目配り・気配りが上手で活躍したりと、HSPならではの長所はたくさんあります。

HSPの診断方法

HSPかどうか診断するには、米国の心理学者エレイン・アーロン博士によって作成された27つのセルフテストに回答する方法があります。

HSPのセルフ診断テスト

1. 感覚に強い刺激を受けると容易に圧倒されてしまう
2. 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
3. 他人の気分に左右される
4. 痛みにとても敏感である
5. 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
6. カフェインに敏感に反応する
7. 明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
8. 豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい
9. 騒音に悩まされやすい
10. 美術や音楽に深く心動かされる
11. 時々神経が擦り切れたように感じ、一人になりたくなる
12. とても良心的である
13. すぐにびっくりする（仰天する）
14. 短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう
15. 人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく（たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど）
16. 一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ
17. ミスをしたり物を忘れたりしないよういつも気をつけている
18. 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
19. あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
20. 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
21. 生活に変化があると混乱する
22. デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
23. 同時に自分の中でたくさんのことが進行すると気分が悪くなる
24. 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
25. 大きな音や雑然とした状況など強い刺激に悩まされる
26. 仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
27. 子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた

引用元：ささいなことに動揺してしまう 敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本

もし、27つの項目の内、14つ以上当てはまるのであれば、HSPの可能性が高いです。

HSS型（刺激追求型）HSPセルフ診断テスト

HSPの中には、外交的で刺激を求めるHSS型「High Sensation Seeking」タイプも存在します。

HSS型の特徴としては、以下の通りです。

• 刺激を求めるのに、疲れやすい
• よく「アクセルとブレーキを踏んでいる状態」と例えられる
• 外交的な性格だけど傷つきやすい
• 熱しやすく、冷めやすい（飽きやすい）
• 周りからは明るい性格と思われているが、実際は人付き合いが苦手
• 好奇心旺盛なのに、人一倍警戒心が強い

HSS型かどうかのセルフ診断テスト項目は20つあります。

引用元：ささいなことに動揺してしまう 敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本

女性の場合は11以上、男性は13以上当てはまれば、HSS型HSPの可能性が高いです。

参考書籍一覧

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